東京医科歯科大と東工大はなぜ合併するのか?

こんにちは。HANAです。

東京一工とか国立医学部で名を知られる東京医科歯科大と東工大は,

最難関クラスの名門ですね。この2つが合併することは話題になって

いますね。それでは,見ていきましょう。



医学部のない大学にとっては新たに医学部を設立したいわけです。

しかし簡単に新設ができないのが現状です。

研究費にお金を使えない、お金がないという現状があります。

医学部の新設と研究費不足は今後の大学生き残りについて重要な課題です。

「研究」と「大学経営」を高いレベルで同時変革する、新たな改革モデルの

構想です。東京医科歯科大と東工大は単なる合併ではありません。

理由についてわかりやすく解説していきます。

医学部の新設

医学部の新設は難しいというのが現実です。

では、新設をしなくても大学に医学部をというアイディアが今回の

医科大学と理工系大学の合併のモデルです。

東工大と医科歯科大は優秀な大学であり、医科大学と理工系大学の

コラボということには未来への大きな期待を感じています。

ここでは、単にひとつの大学に医学部と理工学部があるという物理的な

ものではありません。

医学部と理工学部が単独では踏み込めない領域がありましたが、

連携によって新しい領域への参加ができるようになりました。

同志社大学立命館大学早稲田大学についても同じ未来予想図がありますが、

実現可能なモデルに運んだのは東京医科歯科大と東工大なのです。 

大学の社会への貢献は医科大学は病院による「医療」、

理工系大学は「産学連携」と進む方向は違いますが、

人の命を守るという点では共通の理念があります。

どの大学も医学部が欲しい

慶應義塾大学の教職員には、「医学部がある」というプライドがあります。

慶應には医学部がありますが、早稲田にはありません。

社会の評価は新規・大型の支援金となって具体化すると期待される。

「10兆円ファンド」の運用

世界レベルの研究ができる「国際卓越研究大学」に選ばれることで

政府の大学ファンド(10兆円)を利用することができます。

大学ファンドは年間3000億円の運用益が予定されている。

簡単にいうと、大学での研究のためのお金を十分に使えるということです。

今回の合併は戦略であり、大学ファンドの獲得を意識したものです。

認定を申請しているのは10大学があります。申請順に早稲田大、東京科学大、

名古屋大、京大、東大、東京理科大、筑波大、九州大、東北大、大阪大。

東京科学大は24年度中をめどに統合する東京工業大と東京医科歯科大が

共同で申請をしています。

国際卓越研究大学と認定されれば、ファンドの運用益で助成され運用益の

目標は年3000億円で、例えば5校が認定されると年間の支援額は1校あたり

600億円になります。期間は最長で25年間です。

あたりまえですが、巨額の助成に見合った成果が得られていないと

判断されれば支援が打ち切られますので大学は何が何でも成果を追求する

しかないです。

海外大学は独自のファンドで運営資金

10兆円規模の政府の大学ファンドは、欧米の大学に比べ研究力や

専門人材が低下している日本の大学を資金面から支援するのが目的で、

科学技術振興機構JST)に設置されています。

資産規模は当初4兆5000億円からスタートし、「大学改革の制度設計等を

踏まえ、早期に10兆円規模の運用元本にまでもっていく」(内閣府

という計画になっています。

政府出資5000億円(2020年度第3次補正予算)、財政投融資4兆円

(2021年財投計画)が当てられている。

欧米の主要大学のファンドは巨額な資金を運用し、運用益を大学運営に

活かしている。例えば、ハーバード大の約4兆5000億円はじめ、イエール大

約3兆3000億円、スタンフォード大約3兆1000億円、ケンブリッジ大約1兆円、

オックスフォード大約8200億円(いずれも2019年数値)を運用している。

日本の大学も資産運用しているが、欧米の大学に対して資金学は差は

大きな状況です。